看護婦の内分泌検査 生田沙織 大洋図書 [DVD]

主な登場人物は、看護師（生田沙織）、男性医師、彼の上司である女医（神田つばき）。看護師は男性医師と肉体関係があり、女医はそれに嫉妬を抱いているという設定である。そして、院内検診と言う場を使って、女医は看護師と男性医師を揶揄し辱めるわけである。

大洋図書のこの手の作品で堪能すべき点は、物理的拘束でなく、医療行為という権威で自由を奪っての嗜虐美だろう。この作品ではさらに、辱められているところを愛する者に見られ、愛し合う者同士が嗜虐的行為（看護師が男性医師の精液採取を任されるシーンもある）を行わざるを得ないと言う状況を作り出し、単なる医療行為以上の心理的葛藤を描き出そうとしたことを高く評価したい。

ただし、演出面での細かい不満点は多々ある。例えば、看護師が性器検査で辱められている時、そばにいる男性医師に助けを求めるかのような視線を送っているのだが、カメラアングルが固定されたままである。クロスカッティングなどの手法が用いられていれば、と思ったが、ＡVにそこまで求めるのは酷か？

看護師と男性医師とのカラミは、葬式後に喪服で行われ、ストーリー的にはなくてもよいシーンになっている。そのことによって、院内での辱めはフェラチオなどを廃し、医療行為をギリギリのところで超えていないと思うが、この点も高く評価したい。