ウェストミンスター礼拝指針　本文と註

正確なウェストミンスター礼拝指針の翻訳に、簡単な注解が添えてある。
礼拝指針自体がそもそも分かりやすいものであり、初歩の神学（教会史と、できれば礼拝学）の学びができていれば、これだけで改革派（長老教会）の礼拝のあり方、理念、公礼拝や教会諸式の実務は充分以上に学べるだろう。
私は聖公会の右派（ハイチャーチ派）であるから、ウェストミンスター各種指針が無用として剥奪した、カトリック教会以来の典礼要素や信心論は、むしろ健全な礼拝と、教会の「祈りの家」性の維持を成し遂げるために、排除すべきでない必要不可欠なものと考える。
だが、聖書にのみ厳格に従い、伝統的な典礼を廃した中、いわば己のみで厳しく神と直観せよと主張しているともいえる、ウエストミンスター礼拝指針の示す改革派信仰のあり方は、神様との接し方のひとつのあり方を教えてくれる。
改革派の信徒教職よりもむしろ、聖公会やカトリックの信徒教職に読んで欲しいと思う。
ところで、値段が安くて薄いのも良い。本書に必要以上な注解や解題を盛り込んだら、三倍はする価格と分量になったろう。そんなだったら買わなかったろうと思う。シンプルで安いのはいいことだ。