


地獄のアリス 1 (愛蔵版コミックス)
作者お得意のガンアクションと廃墟、ディスコミュニケーションを題材とした作品です。
主要登場人物達のデフォルメが少々漫画的になり比較的ポップな内容ですが、一見荒々しいながらも達者なペンタッチは健在です。
荒野を一人で生きる腕利きの狙撃手である少年とパートナーの話はどこかカルト映画「少年と犬」を思い起こさせますが、主人公のシュウくんと行動を共にするメイド型人造人間のアリスは松本次郎作品中でも屈指の壊れ具合で、巻頭のエピソード以外では余り活躍致しません。
代わりに文明を残したコミューンの切れ者で唯一まともだが腹に一物有りそうな登場人物マキルダや短気な早撃ち美少女イライザと言った女性陣のキャラが立っています。
主人公の美少年シュウも遠距離の狙撃とその為の戦略こそ天才的ですが、漫画オタクで近接戦では役に立たず、他人とも距離を置かないと接する事が出来ない歪さが魅力です。
今後どうアリスが生かされるかが興味深いですが、何処を取っても松本次郎さんの作品としか言いようのない作品ですので、氏のファンの方には大いにお薦めです。
巻末にブラックなオマケ漫画「ガー助の不条理日記」が4編収められて居ます。


地獄のアリス 6 (愛蔵版コミックス)
カタストロフィ後、人類は僅かに文明の痕跡を残したコロニーに散在、少ない物資を巡って小競り合いを繰り返していた。
貴重な新コロニー候補地の情報が隠されていると言う噂がたった、アンドロイド・アリスを連れて、廃墟に立て篭もったトラウマ塗れの天才少年スナイパー、シュウと、出身コロニーでの信頼を失い、アリスの持つ秘密に起死回生を賭けたカリスマ少年ケンジ率いる武装少年兵中隊との最終戦が始まる。
構造的には近未来デストピア物『フリージア』と非常に良く似ていた本作、やはり最後は病んだ主人公とライバル陣営の殲滅戦となってしまった。
通常だったら充分スリリングでカタルシスを伴う戦闘描写も、一読者としてはどちらも生き延びて欲しいと思っていただけに身を切られる様に辛い闘いだった。
それにしても緊張感が伴う展開中に悪意の様に漫画やアニメ、角川映画の台詞やバンド・四人囃子の歌詞が挿入されるのには困惑させられたが、その最悪のタイミングで発せられている筈の言葉に妙に感動してしまう場面も。
ただ、ラストは主人公が幽鬼となって彷徨う『フリージア』より悲惨な環境を設定していたにも関わらず、僅かに斟酌が加えられている気もした。
その辺りは執筆中に3.11を体験した作者のあとがきでも触れられて居る。
特に女性陣の描き方に救いが有る。
しかし、タイトルロールのアリスは果たして?
やや強い既視感は有る物の、松本氏が唯一無比の悪意すれすれの個性で病んだ終末世界のその先を描こうとした意欲作。
松本氏ファンの方にはお薦め。

革命家の午後 (Fx COMICS)
表題作を含め、全5編からなる短編集。
傑作「未開の惑星」に相通ずるテーマを感じさせる。
描写も「ウェンディ」なんかに比べると、比較的丁寧に描かれている気がする。
装丁は、なんだか共産的ハードボイルドな仕上がり。
松本次郎ファンなら、押さえるべし。

女子攻兵 2 (バンチコミックス)
かつて、90年代サブカルチャーの中で女子高生が表象していたものが作者の手で再び蘇る。本作で女子攻兵が戦う相手は抽象性の高い何かであり何ら具体性や固有性を持たない。長時間に及ぶ作戦では、女子攻兵に搭乗する自分から遁れなくなり、精神汚染の危険をはらむ。殺伐とした状況下、五官からの現実よりも携帯からリアリティーを構成しながら何者かに抗いながら今を生きる。昔、ある社会学者はそれを終わりなき日常と名付けていたように想う。ともかく、本当の敵とか、本当の自分とか、本当の使命とか、そんな問いの立て方が遥か昔の絵空事に思える時代にもかかわらず、こんな想いをしてまで生き続ける必要があるのかという実も蓋もない真実を告発している作品に思える。
成功高中91st 那一年成功教我的事-微電影:Life of Jay
台北市立成功高級中學91屆生活科技作品:那一年成功教的事120班第五組作品:Life of Jay 劇情介紹:日治時期,成功高中學生松本二郎 ...

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