きのう何食べた?(8) (モーニングKC)
7巻では、お正月に実家にケンジを連れて行くなど、精神的に折り合いが付けられるようになってきたシロさんです。
ところが、両親にとっても、息子と恋人に理解を示そうと一歩前進したはずなのに、リバウンドのような出来事がありまして…。
シロさんはお詫びにと、ケンジに精いっぱいの誕生日のお祝いをします。
その計画も、《お詫びも兼ねて》のプレゼントだという本筋に、なかなか触れられず、
出来過ぎたエスコート振りに違和感を覚えるケンジは…。
という、59話ですが、ケンジの詰問に対して、心から申し訳ないと謝るシロさんに心打たれました。
パートナーを思いやる、こういう謝罪の仕方って…なかなか出来ないと思いますヨ。「なあなあ」にしないところがカッコイイです。
また、この59話、京都の旅という贅沢なシチュエーション!
美味しそうで、綺麗で、いつもの身近な日常とは違った雰囲気も楽しめ、京都に行きたくなりました!
巻末の64話は、ケンジの実家のお話。こちらもいろいろありますが、親子、きょうだいの関係性なんかも垣間見れます。
お二方、家の事情はいろいろですが、歩み寄ったり引いたりで、シロさんとケンジの関係に限らず、家族間の「受け入れ難い事情」を受け入れられるのは、
少しずつ、いつの間にか出来るようになっていくのでしょうね。
今回のシロさんの両親の選択は、ケンジには辛いところもあるでしょうが、気持ちに正直で、申し訳ないと思う態度が救いです。
シロさんとお父さんの会話から、親子共々、相手を思いやれる人柄が伺えて好感でした。
特異的なところを『受け入れてあげる』のではなく、そこはケンジ達とシロさんの両親も対等であり、『お互いに受け入れられる』時がきっと来ると思います。
負けるなケンジ〜!(笑)
それを取り持つ最高のツールは、やはり命をつなぐ《食べる》こと!
《食事》という行為を共にすることは、一生涯可能なコミュニケーション方法ですね。
「うまいなぁ〜!」と、味わいに共感。
「だよな〜!」と、会話に共感。
美味しいものを食べると、脳が幸せシフトに切り替わっていくのでしょう。
食卓を囲む会話は、心をつなぐ大切な儀式の一つなんですね。
今回のメニューは、60話で登場する《ブラウニー》が簡単に作れそうだし、実に美味しそう!なので、娘とチャレンジしたいです。
今回は1軒目の書店で限定版は見当たらず、「予約分で完売」とのことで、仕方なく通常版を購入しました。
が、限定版を諦めきれず、その足で向かった2軒目でゲットできて良かったです!しかもラスイチ!(笑)
しかし、限定版がこんなに好評だったとは…。高を括り過ぎてました。早めにAmazonで予約しておけば良かったです。
そんな限定版は、コミックス自体は通常版と変わりませんが、《ビニールカバーXmasバージョン》は、透明なカバーにリースやヒイラギが(良く見るとシロさんとケンジの顔も!)ちりばめられて、
本書カバーのグリーンとマッチしてイイ感じ。
《献立シール》は「コミックスに貼れる」とありますが…私は貼らないで保管します。
きのう何食べた?(4) (モーニングKC)
ゲイカップルの日常綴ったこのお話も4巻となりました。
毎回ほんとに美味しそうなレシピ満載で、料理に興味ある人にとっては非常に嬉しく、
そうでない人でも、ヒューマンストーリーとして十分楽しめるので、なんともお得な一冊です。
今回はゲイカップル仲間も少し登場します。
作風全体としては変わらずほのぼのしてますが、ふとした所に、ゲイであることへの辛さや葛藤も
現れていて切なくなったりしました。
ゲイ友達のヨシ君が、「僕が今まで歯を食い縛って稼いできた金です。故郷の両親には、ビタ一文だって渡したくない」
と静かに微笑みながら筧に言う姿に少し泣きそうになりました。
前作にも少し出てきますが、主人公二人自身も、家族との関係は決して全てが丸くいってるわけではないんですよね。
ゲイとして生きていくことの辛さとか、そういうことに限らず、
よしながさんは、人ならば誰しも持つであろう自分の葛藤だとかトラウマだとか、たとえ小さくても、
日常の中に溶け込んで潜んでいるような心の暗い部分を書くのが本当に上手だと思います。
決して押し付けがましくなく、さりげなく描かれています。
切り離せない辛いことはいっぱいある。
だけど大切な人と一緒に食卓を囲める、そんな些細な幸せが実はどれだけありがたいことなのか。
生きてく上での幸せなんて、それで十分だな。と素直に思わせてくれる素敵な作品です。
きのう何食べた?(5) (モーニングKC)
1年待ってのようやくの新刊です!
5巻といえどその内容は、1巻だけでも読んでいれば多くを語る必要の無いものかと。
弁護士と美容師のゲイカップルという、ちょっと変わった設定の主人公の日常に、
少々のイベントが巻き起こり、そして本当に美味しそうな料理・食事。
ほとんどの話がこの流れで展開しています。
ほのぼの感、そして少々のしんみり感。
他のレビュアーの方もおっしゃっていますがちょっと変わった”設定”という
ハードルさえ飛び越えれば、読者の期待を良い意味で裏切らず、高い完成度の話がズラリ。
もちろんジャンルは違うし、人間模様というスパイスは利いているものの、
この安定感は、文春のタンマ君とか日曜夕方のサザエさんとか、
もはやその域に達しているような気も。
個人的にはよしながさんの漫画に漂う空気感と、
コマとコマを繋ぐ行間の表現がすばらしくて、いつもうならされてしまいます。
さらに登場人物にも過度に寄ることは無いけれど、それでいて温かく見守るその距離感。
これもほんとうに素晴らしい。
以上、まとめますと5巻もまさにお金を払うに値する一冊。
そしてずっと続いて欲しいと、心から思える作品です。
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