


アウト・オブ・マインド
「教訓」も素晴らしいレコードですが、その歌詞の性質上好みが分かれるものだと思います。特に私のように当時を知らないものには、プロテストソングなどの政治的なメッセージはあまりピンとこないことが多いです。しかし、加川良にとって4枚目のこのレコード「アウト・オブ・マインド」はそのような時代のギャップを感じることのない、普遍的な名盤だと思います。中川イサトやハックルバック(このアルバムを機会に結成)の強力なバッキングによる様々なタイプの名曲がつまっています。特に「あの娘と長崎」からはじまるB面はカントリーロックあり、フィートっぽいアメリカンロックありでゴキゲンですね。ちなみに私はこの素朴なジャケットが大好きです。西岡恭蔵の「街行き村行き」のジャケットと一緒で、見ているとなんかホッとします^^

だからここに来た!-全日本フォーク・ジャンボリーの記録- [DVD]
1970年のフォークジャンボリーの記録映画は当時から音楽映画というだけでなく、あの時代の象徴としても評価されたもの。フォークからニューミュージック、Jポップと、ポピュラー度が高くなり、歌としてよりは音楽として迎えられる時代になっていくにつれて話題にされることもなくなり、たまにBSやスカパーの特集で放送される程度の取り扱いだった。しかし、今こうしてDVD化されたことは驚きであり、ポニーキャニオンの姿勢に拍手を送りたい。この時代に青春を過ごした者としては、この時代のライブ音源等が関係者のところに沢山眠っているという話に、いつか会えるのではないかと期待している。
フォークジャンボリーは都合3回開催されたが、これはその中間の年。翌年にはメインステージが占拠され演奏ができなくなるという出来事があった一方で、よしだたくろうがサブステージで「人間なんて」を永遠と歌い続けたことは有名だ。そのライブの迫力はCDで復刻されているので耳にすることができる。もちろんこの70年(第2回)もCD化されているし、数社から発売されたものを集めると相当の曲に出会えるので、それも楽しめる。
しかし、このDVDで楽しめるのは、ほかの人も書いているように、岡林信康の歌であり、少しだけ映っているはっぴいえんどの姿だ。つまらなそうに演奏している姿がとても楽しい。数年前に小田和正の「クリスマスの約束」で久しぶりにTV登場した斉藤哲夫の若き哲学者と呼ばれた当時の映像もいい。遠藤賢司もいいし、風船もいい。亡くなった高田渡の若々しい姿、そのバッキングを務める岩井宏も亡くなった。「夜があけたら」の浅川マキも亡くなってしまった。この時「教訓1」でスターになった加川良は残念ながら音源だけ。でも、どれもこれも、あの時代を思い出させてくれるに十分だ。
すべてが懐かしく、うれしいのだが、私がきわめて個人的にうれしいのは、オープニングの映像でフィルム傷がそのまま出ていることと、時々音飛びしていること。さらには、小室等と六文銭の映像だ。そののちにベルウッドから六文銭のアルバムが出されているが、この日のステージの六文銭は別。たしか、記憶に間違いがなければ、ここの女性は小室のり子さん、そう小室さんのファーストアルバム「私は月には行かないだろう」のジャケットに写っている、小室さんの奥さんのはず。小室のり子さんの歌声はこのステージのものしか残っていないのではないかな。六文銭のメンバーがしょっちゅう変わっていた頃であり、まさにフォークの時代だ。
このジャンボリーは、当時のフォークシーンそのものであり、時代を映している。翌年の第3回頃から、フォークは重いものを背負わされ、自ら変貌していくこととなる。このころの流れは今も確実に続いているのだが、ふれあう機会はめっきり少ないままだ。
このDVDが、この時代を知らない若い人たちにどのように映るのかはわからないが、この時代にギターを弾いたことのあるひとには、青春を思い起こさせるに違いない。


十月は黄昏の国 '75年度作品
オリジナル発売が1975年8月10日の加川良と東京キッドブラザーズ名義のアルバムの初CD化。プロデュースは東由多加、音楽プロデュースは加川良、ディレクターが知久悟司。
1.テーマ;愛は雨に 台詞:加川良、作詞:東由多加、作曲:小椋佳
2.失われた夏 歌:加川良、作詞:東由多加、作曲:加川良
3.グッド・モーニング 歌:坪田直子、作詞・作曲:加川良
4.眠れない夜のために 台詞:吉行晋作、コーラス:東京キッドブラザーズ、作詞・作曲:加川良
5.海を背負えば 歌:加川良、作詞・作曲:小椋佳
6.十月は黄昏の国 コーラス:東京キッドブラザーズ、作詞・作曲:小椋佳
7.縦縞のシャツを着て 歌:坪田直子、作詞・作曲:小椋佳
8.人に生まれて 歌:加川良、コーラス:東京キッドブラザーズ、作詞:森忠明、作曲:加川良
9.ホタルのうた 歌:金沢栄東・加川良、作詞・作曲:加川良
10.風の別れ 歌:加川良、コーラス:東京キッドブラザーズ、作詞:杉田一郎、作曲:加川良
11.テーマ;黄昏の珈琲 台詞:坪田直子、作詞:東由多加、作曲:小椋佳
12.それでも夕焼け 歌:加川良、コーラス:東京キッドブラザーズ、作詞・作曲:小椋佳
全曲の編曲:萩田光雄
小椋佳が作詞・作曲した歌を加川良が歌う、加川良が作詞・作曲した歌を坪田直子が歌うなど、いつもと違った世界を楽しめるアルバム。これまでにボックス・セットの中の1枚としてCD化されたことがあるのだそうだが、自称加川良ファンの私は不覚にも知らずに、これと『プロポーズ』はいつCD化されるのだろうかと期待していた。あるいは、望めないのかと思っていただけに、LPのスクラッチノイズ無しに聞くことが出来るのは嬉しい。小川真一氏の解説もとてもよい。

にほんのうた 第三集
このCDシリーズのレビューを読むと、曲のアレンジについて「こざかしくて親しめない」とする人と、よしとする人と分かれるようです。
自分の感想としてはどちらも当たってるかなと思います。良いのもあるけど、ちょっとな、というのもあります。
第二集は聴いていないけれど第一集よりはこちらの三集の方が自然に聴けるかなという感じはします。
山下洋輔は加川良の歌伴奏に徹していますので、以前にやっていた「砂山」のようなのではありません。フリーのソロなどはいっさい無しです。本当に聴いているならばすぐわかりますがこの山下は普通の「ジャズ風アレンジ」であって、全くフリージャズではありません。ジャズ風のピアノソロはほんの1/2コーラスほどありますが。
吉田美奈子がすばらしいので、買った価値はあったかなという感想です。
ジャケットのコラージュははおもしろいのですけれど。
こういう良いとも悪いともつかない作品も大事なのかなと思います。自分用に組み直してCDをコピーできる時代ですし。
録音は、一聴して音が悪いなという印象を受けました。
なお発売元の告知によると、初期発売ロットに「マスターテープの取り違えによる不良」があるため回収交換するとのこと。識別点は
・CD盤面印刷上部の品番"RZCM-46136"表記部分にアンダーライン
・帯のバーコード部分の下地がグレー
になっているものが改正版とのこと。
中古盤入手の場合は注意が要るようです。
加川良「ブルーハーツ 青空」@久留米 来雷軒
久留米市のラーメン店 来雷軒での 加川良さんの歌声です。
加川良 ウェブ
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