【アイスランド 3380km】 05 スカンジナビア航空コペンハーゲン→オスロ→レイキャビク搭乗記スカンジナビア航空

【アイスランド 3380km】 05 スカンジナビア航空コペンハーゲン→オスロ→レイキャビク搭乗記

Fokker D.XXI Aces of World War 2 (Aircraft of the Aces 112)

　フォッカーD21というとどうしてもフィンランドの冬戦争での活躍にばかり注目が行きますが、本書ではオランダ陸軍航空隊やデンマーク陸軍航空隊、また継続戦争でのフィンランドでの活動も明らかにしておりお薦めです。

　構成は頁数目安で下記の通りになります。
・D21開発の経緯（オランダとデンマーク向けのD21はフィンランド仕様の胴体機銃をやめて、主翼に4挺装備し同調装備分と脚柱を細いくして軽量化し28km/h増速して446km/hを記録したそうです）4頁
・D21の就役（フィンランドでのライセンス生産の進展と第二次大戦開戦後のオランダ機の領空侵犯機対応）6頁
・フィンランドの冬戦争23頁
・西欧電撃戦でのD21（無血占領と思われたデンマークでも戦死者が出ているのは意外でしたが、10頁はオランダ陸軍航空隊のものです）11頁
・継続戦争でのD21（フィンランドで生産していたマーキュリーエンジンをブレニム爆撃機の優先する為にほぼ同じ出力のプラット&ホィットニーR-1535ツィンワスプジュニアを米国から輸入して換装したD21の改造要領にも触れています）25頁

上記本文の他にカラー塗装図14頁（今回は1頁2機分で図が大きめです）

付録として
・フィンランドのD21のエースリスト及びD21で5機未満の戦果を上げたエースのリスト1頁
・オランダ陸軍航空隊でのD21戦果リスト（オランダではV-1ミサイルの撃墜戦果を除くとエースは出現しなかったようです）2頁

・本文でフィンランドがD21とポーランドのPZL　P24全金属製のガル翼単葉機（P11の輸出版ギリシア、トルコ、ブルガリア、ルーマニアへ輸出）と比較した上でD21の木製主翼と鋼管骨組み構造の方がフィンランドに適していると判断した言う部分は興味深かったです。
・冬戦争でもソ連軍が爆撃目標を地上軍の支援に変更し、戦闘機の護衛を付けるという戦術の転換をしてからはフィンランド側も苦戦したことがわかります。
・第二次大戦のフィンランド空軍エース (オスプレイ・ミリタリー・シリーズ―世界の戦闘機エース)にフィンランド軍が使用した戦闘機の性能比較リストがあり確かに本書に記述されているようにマーキュリーエンジン装備の上昇力は優れており唯一Bf109Gに負けているだけです（継続戦争時は防弾板の装備、燃料タンクの防漏化、尾翼の補強等マーキュリーエンジン装備のD21も重量が増えているので上昇力も劣化しているかもしれません）。
・D21の設計主務者Erich　Schatzkiがオランダに移住したユダヤ系ドイツ人だったことを初めて知りました、幸いにも米国に渡りホロコーストは逃れたようです。

　

Harvard Business Review (ハーバード・ビジネス・レビュー) 2008年 02月号 [雑誌]

アマゾン創始者ジェフペゾス氏へのインタビュー記事が掲載されている。
アマゾンを使っている私にとって、読んで得るところが多かった。
戦略、顧客志向、企業文化を中心にしたコメントがあり、どれも興味深かった。
特に感銘したのが、「カスタマーレビュー」に関する考えだ。
出版元の「否定的なコメントまで紹介したら結局本が売れなくなくなり話にならない
（本が売れなくてはアマゾンのビジネスも成り立たない）」との意見に対し、
「アマゾンは商品を売って利益を得るのではなく、客の購買意思決定を助けることで利益を得ている。」
との考えを示している。

これは、アマゾンの使命、存在意義を明確に伝えているメッセージだった。

真実の瞬間―SAS(スカンジナビア航空)のサービス戦略はなぜ成功したか

経営危機に瀕していたスカンディナビア航空（ＳＡＳ）を、わずか１年で黒字に転じさせた若きリーダー、ヤン・カールソンの回想録。
「真実の瞬間」とは、最前線の従業員が顧客に接する最初の１５秒を指すが、カールソンはその１５秒で顧客に最大の満足を与えるため、大幅な権限移譲と組織のフラット化を行った。

印象的だったのはＳＡＳが「ヨーロッパで最も時間の正確な航空会社」になってからの話----財界の要人が乗りつぎ機の出発を遅らせるよう暗に要請してきたとき、便を定時に離陸させ、代わりに他社の便を用意したくだりだ。従業員のアイデアだった。ＳＡＳの従業員は、カールソンのリーダーシップのもとで、いつでも顧客優先の思考のできる自律的な人材となっていった。
組織はこんなに変われるという感動を与えてくれる１冊である。